マカデミアナッツは脂質・たんぱく質・炭水化物の3大栄養素に加え、各種ミネラル、ビタミン、食物繊維、抗酸化物質がバランスよく含まれています。ナッツは種子として発芽・生育するためのあらゆる栄養源が詰まった“生命の塊”。それを丸ごといただくことは、私たちの健康にも大きなメリットをもたらしてくれます。様々な研究や摂取試験でナッツ類の健康作用が明らかになるにつれ、食品科学者の多くが「ナッツは健康食」と推奨しています。

たとえば、アメリカ農務省が1995年に示した「フードガイドピラミッド」という食物指針では「ナッツを健康食の一部として毎日摂取してよい」と勧めています。また、長寿・健康の食生活モデルとして有名な「地中海型食品ピラミッド」では、ナッツは毎日摂取すべき食品の1つとして、野菜や果物と並んでピラミッドの土台に位置しています。

日本では毎日ナッツを食べる習慣はあまり根づいていませんが、欧米では食卓やリビングに「テーブルナッツ」が置かれ、食後やおやつによく食べられています。上品な味わいで食べ飽きないマカデミアナッツは、私たちも毎日の食生活にもぜひ取り入れたいものです。

では、マカデミアナッツにはどんな栄養成分が含まれているか、詳しく見ていきましょう。
マカデミアナッツ中の油分は大部分が「身体に良い油」と呼ばれる一価不飽和脂肪酸です。マカデミアナッツに特に多いPOA(パルミトオレイン酸)には、血管を強化して脳卒中を予防したり、血中コレステロール値や中性脂肪値を減らす作用があります。また、飽和脂肪酸の一種であるパルチミン酸には、新陳代謝を促進し、心臓や肝臓の周りの脂肪細胞を減らす作用があることが明らかになっています。

「脂肪が多いから太るのでは?」という心配は無用。もちろん、食べすぎは問題ですが、適量の脂肪を含む食事は満腹感を与え、長期的に持続可能で楽しめるものであることが証明されています。

たんぱく質は私たちの体内で筋肉や結合組織、髪、爪を作り、血液の一部であり、生命を維持するために不可欠な栄養素です。マカデミアナッツ中のたんぱく質は必須アミノ酸と非必須アミノ酸からなっています。マカデミアナッツは必須アミノ酸(体内で合成できないため食品から摂取しなければいけないアミノ酸)を全種類含んでおり、そのほとんどが最適な量です。

マカデミアナッツに含まれる炭水化物のほとんどは、ショ糖、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、でんぷんをベースとする複数の炭水化物です。炭水化物は体にエネルギーを供給します。
マカデミアナッツはビタミンE、ビタミンB群、ナイアシン、葉酸などのビタミンを少量ですが充分な量含んでいます。

ビタミンEはマカデミアナッツ中にはビタミンE誘導体の形で存在します。重要な抗酸化物質として働き、細胞壁や赤血球を守ります。ビタミンB1は炭水化物からエネルギーを取り出すために重要な補酵素。ビタミンB2は成長を促進し、体内で過酸化脂質(動脈硬化や老化を勧める有害物質)ができるのを防ぎます。ビタミンB5(パントテン酸)はストレスへの抵抗力をつけるビタミン。ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関与し、妊婦や高齢者、酒量が多い人には、より重要なビタミンです。ナイアシンは食物をエネルギーに転換させ、健康な肌を保ちます。葉酸は赤血球の形成やたんぱく質の利用を助けます。

また、マカデミアナッツはカリウム、リン、マグネシウム、カルシウムなど、幅広い種類のミネラルを含んでいます。カリウムはナトリウムの排出を促し、高血圧を予防。リンやカルシウムは歯や骨の材料。マグネシウムはエネルギー代謝を助けたり、体温・血圧の維持、筋肉の収縮、神経の興奮を鎮めるなど、幅広い働きをしています。このほか、若さを保つ抗酸化作用やガンの予防効果が期待されるミネラル、セレニウムも含まれています。
フィトケミカルは植物由来の重要な天然化学物質群であり、私たちの健康にとって重要性が高まっています。それ自体では栄養素ではない微量成分ですが、健康維持に大きな役割を果たしています。フィトケミカルは何千種類もあり、その研究が近年、急速に進んでいます。

マカデミアナッツ中に存在する主なフィトケミカルは抗酸化物質です。ポリフェノール、アミノ酸、セレニウム、フラボノイドなど、多様な抗酸化物質が含まれています。抗酸化物質は活性酸素を消去し、生体組織を酸化と損傷から守る上で大きな役割を果たします。活性酸素はガンや心臓血管系の病気をはじめとする生活習慣病、老化に大きく関わっていると考えられています。

また、マカデミアナッツには血中総コレステロールと悪玉コレステロールを下げると考えられるフィトステロール(植物由来ステロール)も含まれています。

マカデミアナッツに含まれるフィトケミカルの全容はまだわかっていませんが、今後まだまだ健康に役立つ成分が発見されることでしょう。

参考資料:オーストラリアン・マカデミア協会(AMS)資料