アメリカの臨床栄養学専門誌『Nutrition Review』誌(2001年5月8日号)はナッツに関して、こんな記事を掲載しました。

米ペンシルベニア州の研究グループは「1オンス(約30g)のナッツを週5日以上食べることで、一般的なアメリカ成人における心臓の動脈血栓の危険性を25~39%下げることができる」と発表しています。このナッツの中にはマカデミアナッツが含まれています。

また、11の医学研究では、食事にナッツを取り入れると、血中コレステロール濃度を下げる効果があることに注目していました。研究に携わった研究者たちは「ナッツは健康に大きな利益ををもたらす、植物性たんぱく質や、食物繊維、酸化防止ビタミン、ミネラルおよびその他多くの有機物質の宝庫です」と述べています。

栄養学博士のクリスエセルトン博士はこうした報告を紹介したうえで、次のように結論づけています。

「今日までに、5つの大規模な疫学研究と11の医学研究により、マカデミアナッツを多く摂取することで血栓による心臓疾患のリスクを減らすことがわかっています。しかし、ただナッツを食べる量を増やせばいいというものではありません。普段の食事を調整するという意味です。すなわち普段の食事における飽和脂肪酸を、ナッツのカロリーと不飽和脂肪酸に代えることがポイントです」。

飽和脂肪酸は、動物性のバターや牛脂(ヘット)、豚脂(ラード)に多く含まれ、とりすぎるとコレステロールや中性脂肪が増加し、動脈硬化の原因になります。この摂取量をへらし、代わりにヘルシーな脂質であるマカデミアナッツをとることが、心臓疾患のリスクを減らすことにつながる・・・。私たちの食生活にも、大いに参考になりそうですね。
医学専門誌『Archive of Internal Medicine』(2000年4月25日号)で、ハワイ大学薬学部のデビッド・カーブ博士は「マカデミアナッツの成分のかなりの部分を占める一価不飽和脂肪を摂取することが、脂肪の熱量のバランスを維持し、血中コレステロール濃度を下げると考えられます」と発表しました。

ハワイ大学の栄養学研究所では大学生の被験者に3種類の食事を3ヶ月間食べてもらいました。その内容は【A】典型的なアメリカの食事(全カロリーに占める脂肪の割合が37%)、【B】Aに近い食事で、脂肪の割合をマカデミアナッツの脂肪に代えたもの、【C】アメリカ心臓協会が推奨する「望ましい食事」(カロリーの30%が脂肪で、野菜と果物が多め)。

その結果、【B】のマカデミアナッツの食事は【C】の「望ましい食事」と同じくらいまで、血中コレステロール値を減らすことがわかりました。しかも、血中の中性脂肪値で比較すると、マカデミアナッツの食事は3タイプのうちで最も中性脂肪を減らすことが明らかになったのです。

しかも、マカデミアナッツは単にコレステロール値を下げるだけではありません。オーストラリアのニューキャッスル大学の研究グループは17名の被験者に、通常の食事に1.5~2オンス(約45~60g)のマカデミアナッツを加える摂取試験を行いました。

4週間後、被験者たちの血中HDL(善玉)コレステロール値が8%近く増加し、LDL(悪玉)コレステロール値は5.3%減少。総コレステロール値も3%減少しました。つまり、マカデミアナッツは善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールは減らしてくれるのです。
最近、オーストラリアのニューキャッスル大学はマカデミアナッツの健康メリットについての研究プロジェクトを完了しました。

マカデミアナッツの摂取試験の結果、酸化的ストレス、血液凝固傾向、炎症マーカーに大きな改善が見られました。これらは動脈硬化や生活習慣病のリスクとも関連する検査指標です。また、血中総コレステロール値が高い人ではコレステロールと血中の中性脂肪に改善が見られました。しかも被験者たちは脂肪の摂取量が増えたにもかかわらず、体重が若干減少しました。

高血圧の人にとっても、マカデミアナッツは福音となってくれそうです。マカデミアナッツを含む各種ナッツは、高血圧の人々の血圧を下げることが証明されています。