| 「ナッツは脂肪が多いから太りそう」なんてイメージを抱いていませんか? でも、実は違うんです。ナッツはすぐれたヘルシー食品として、世界的に注目が高まっています。中でもマカデミアナッツは脳卒中をはじめ、様々な生活習慣病の予防に有効との研究報告が次々と発表されているのです。 | ||
マカデミアナッツには約75%もの脂質が含まれています。脂質を含む食品はたくさんありますが、どんなタイプの脂肪酸(脂質のおもな構成成分)がどんな割合で含まれているかによって、その健康作用は変わってきます。脂肪酸はその構成により、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とに分けられます。
飽和脂肪酸は牛や豚など動物性の脂肪に多く含まれ、とりすぎると動脈硬化や心筋梗塞などの原因になるといわれています。
飽和脂肪酸は中性脂肪と悪玉コレステロールの供給源になるからです。
マカデミアナッツには不飽和脂肪酸の中でも一価不飽和脂肪酸(炭素の二重結合が1カ所の不飽和脂肪酸)が特に多く含まれており、脂肪酸全体の約80%以上を占めています。その大部分が、オリーブオイルでおなじみのオレイン酸と、POA(パルミトオレイン酸)。特にPOA(パルミトオレイン酸)は、マカデミアナッツの健康作用の要となる脂肪酸です。その含有量は脂肪酸全体の約18~22%を占め、ほかの食品と比べてもダントツ。10粒で約3gものPOAが含まれているのです。 |
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この実験では水の代わりに1%の食塩水を与えているため、かなり重症の高血圧になっているにもかかわらず、POA入りのエサを食べたラットでは脳卒中が起こりにくいのです。POA以外の脂肪酸でも同様の実験を行いましたが、動脈硬化の予防に効果のあるリノール酸などで実験しても、これほどの効果は見られませんでした。 |
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では、POAはどのようにして脳卒中を防いだのでしょう? POAの体内での吸収先を調べると、一般の体細胞にはほとんど吸収されず、肝臓や血管細胞に多く吸収されていました。一方、リノール酸やEPAなど他の不飽和脂肪酸は、食べても血管壁の中の量は増えませんでした。
日本人の脳卒中は、脳血管の栄養不足によって起きるものが大部分です。脳卒中を起こした人の脳を開いて見ると、血管が細くやせてしまっています。まさに栄養失調状態です。脳の血管の内側にはバリアがあり、限られた栄養素しか通さないしくみになっていますが、POAはこのバリアを通過できる数少ない脂肪酸です。老化とともにやせ細ってくる脳の血管を強く丈夫にしてくれるのがPOAであり、とくに日本人型の脳卒中の予防に効果が期待できるのです。 |
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| POAは一価不飽和脂肪酸というタイプの脂肪酸で、多価不飽和脂肪酸の弱点をカバーする「第3の不飽和脂肪酸」として、にわかに注目が高まっています。 多価不飽和脂肪酸の代表格はEPAやDHA、リノール酸。EPAは「血液をサラサラにする油」、DHAは「頭をよくする油」、リノール酸は「悪玉コレステロールをへらす油」として、すでに有名です。ところが、炭素の二重結合を複数もつという構造上、これらの多価不飽和脂肪酸は「酸化されやすい」という弱点があります。 たとえばEPAは新鮮な魚を食べた時のみ有効ですが、ちょっと放置しておくとすぐ空気中の酸素と結びついて、有害物質でガンの原因になるともいわれている過酸化脂質をつくってしまいます。EPAはイワシに多く含まれますが、イワシを干物にするとかえって体によくないのは、このためです。 これに対し、一価不飽和脂肪酸であるPOAは酸化されにくく、しかも動物性脂肪のように動脈硬化を進めることもありません。このことから、リノール酸やEPAの弱点をカバーし、血管を健康にする「第3の不飽和脂肪酸」として、脚光を浴びているのです。 |